英検協会は、5級のレベルを「中学初級程度」と言っていますが、「どんな問題が出るの?」「小学生でも受けられるの?」──実際のところ、よく分かりませんよね。

この記事では、英検5級の実際の問題をもとに、レベルや出題内容をわかりやすく徹底解説します。さらに、意外と見落とされがちな「時間配分」と「スコア戦略」についても、じっくり掘り下げます。

そして英語塾ABCで十数年、子どもたちを見てきた中で分かった“あるある”や“落とし穴”を、「合格のポイント」「スコアUPのコツ」「目からウロコのトレーニング法」として、惜しみなく公開します。

子どもたちの努力が、しっかり点数に結びつく。その一助になれたら嬉しいです。

英検5級は2技能だけ

英検5級は、英語を習い始めたばかりの子が最初に挑戦する級です。測定されるのは「リーディング」と「リスニング」の2技能のみ。スピーキングやライティングは、まだ登場しません。イェイ♪

出題構成

  • リーディング25問(解答時間 25分)
  • リスニング25問(解答時間 約20分)

ここで注目したいのが、リスニングの時間が“20分”となっている点。

実は、リスニングテストの冒頭で「音量チェック」があるんです。音が小さかったり聞こえにくかったりすると、試験官が再調整してくれます。つまり、会場や状況によって時間が前後する。だから、“20分”なんです。

この「約」に違和感を持つ子、意外と多いんです。10人に1人くらいは、「え、なんで“約”なの?」と真顔で聞いてきます(笑)

5級の合格点は意外と低い?

子どもたちが一番気にするのが、「何問正解したら合格できるの?」という素朴な疑問。

ところが、英検は学校のテストみたいに「○問正解で合格!」という固定の基準がないんです。(英検CSEスコアという仕組みで判定され、回によって変動するんです。)

それでも、目安が知りたーい!

わかります。目安がないと作戦も立てにくいですよね。そこで私たちは、過去の受験データをもとに、英検5級のギリギリ合格ラインをこう考えています。

  • リーディング:25問中 12問 正解(約48%)
  • リスニング:25問中 20問 正解(約80%)

※回によって上下はありますが、だいたいこのラインを超えれば合格圏内です。

「えっ、リーディングが半分しか取れてなくても合格できるの!?」──はい、できちゃうんです。

これ、ずっと隠されてきた英検のヒミツ

5級の合格は、ざっくり言うと6割正解すればOK。6割でも9割でも、合格は“合格”。みんなが思っているより、難しくないんです。

そして、どこで点を稼ぐか=戦略が大事になってきます。次の章では、その戦略の立て方を一緒に見ていきましょう。

戦略を立てれば合格が見えてくる!

英検合格の第一歩は、正しい戦略を立てること。どんなに頑張っても、方向がズレていたら成果が出にくいんです。

合格の設計図=3つの戦略

  1. 現状と目標のギャップを知る
    過去問を本番と同じ条件で解いて、パートごとの得点傾向をチェック。
    「どこを伸ばせば合格ラインに届くのか」を明確にします。
  2. 得意でスコアを稼ぐ
    すべてを完璧にする必要はなし。
    たとえばリスニングで7〜8割取れれば、リーディングが苦手でも合格がぐっと近づきます。
  3. 時間配分を設計して、“もったいない失点”を防ぐ
    リーディング25分の使い方を意識。
    どの問題にどれくらい時間をかけるかを決めておくだけで、「間に合わなかった…」という失敗を防げます。

英検で結果が出ない子の多くは、努力が足りないんじゃなくて、「がんばる方向」を間違えている可能性があります。戦略を立てると、「どんなスキルが必要か」「どこに時間を使えばいいか」――力の入れどころがちゃんと見えてきます。

やみくもに頑張るよりも、どう頑張るかを決めるほうがずっと近道です。戦略があれば、努力はちゃんと点数に変わります。

次の章では、この戦略を“スコアに変える”ための戦術=具体的な解き方を徹底的に紹介します。さあ、ここからが実践編のスタートです!

5級のリスニング問題とは?

英検5級のリスニング問題は、Part1、Part2、Part3、の3つのパートから構成されています。すべて選択問題で、4つの選択肢から正しいものを1つ選びます。

構成は次のとおりです。

問題数 25問[解答時間 約20分]

  • Part1|会話の応答文選択 … 10問
  • Part2|会話の内容一致選択 … 5問
  • Part3|イラストの内容一致選択 … 10問

※リスニング問題は、放送で流れてくる音声を聞きながら答えるため、目安時間の設定はありません。

それでは実際の問題を見ながら、Partごとにポイントや解き方を詳しく説明します。十数年間、子どもたちの"あるある"に触れてきた経験を、惜しみなく公開します!

リスニング Part1|会話の応答文選択

  • 問題数10問
  • 目標の正答数8問

Part1 は、イラストを参考に、英文に対する応答として最も適切なものを、4つの選択肢から選びます。

実際の問題は、こんな感じ。

合格のポイント

  • 場面や文脈から推測して答えられる問題が多いため、文全体を最後まで聞くこと。
  • 間違っててもいいから、聞いた内容をふわっとイメージ(文章を映像化)すること。

スコアUPする解き方

リスニング Part2|会話の内容一致選択

  • 問題数5問
  • 目標の正答数4問

Part2 は、対話を聞き、質問に対する答えとして最も適切なものを、4つの選択肢から選びます。

実際の問題は、こんな感じ。

合格のポイント

  • 自然なやり取りを知っていれば分かる問題なので、とにかく文全体をすべて読むこと。
  • どこで?誰と誰が?何について話しているのか?などの状況を映像化すること。

スコアUPする解き方

リスニング Part3|イラストの内容一致選択

  • 問題数10問
  • 目標の正答数8問

Part3 は、3つの英文を聞き、イラストの内容を最もよく表しているものを、4つの選択肢から選びます。

実際の問題は、こんな感じ。

合格のポイント

スコアUPする解き方

スルーできない「場面・状況」

5級で出題される内容は、家庭や学校など、子どもたちが日常的に経験する場面です。英検公式サイトでは次のように説明されています。

  • 場面・状況
    家庭、学校、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話など
  • 話題
    家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告など

この「場面・状況」や「話題」についてスルーする人は多いです。しようとしたでしょ(笑)。

でも、実はこれが超大事なんです!

なぜなら、子どもたちがその場面を「見たことがある」「聞いたことがある」「感じたことがある」という経験を持っていると、理解力がぐっと上がるからです。たとえば、知らない単語が出てきても、経験をもとに文脈から意味を推測できるようになります。

もちろん、単語を全部覚えていればいいだけのこと(笑)。ですが、若き日の自分を思い返しても、単語学習は簡単じゃなかったように記憶しています。そんな時、「経験」が理解を助けてくれると言ったら、どうでしょう?

これはスルーできない話ですよね。

じゃあ、この「経験」をどうやって育てるのか?それは、英語の絵本英検の単語帳がとても役に立ちます。これらの勉強法については後でしっかり紹介するので、まずは英検5級の合格点や問題内容をご覧ください。

これらを理解した上でトレーニングすると、効果が倍増するのでぜひ、おつき合いください!

5級合格にかかる期間

大前提として、学習環境や個性、習慣などによって激しく差があるため、一概には言えないと言うのが正直なところです(笑)

とは言え、合格にどのくらいかかるか?は、誰もが知りたいはず。

そこで、私たちの塾の生徒さんを例に、目安をご紹介します。

条件:① 英語を始めたばかりの小学生または、中学1年生であること、② 学習の鉄板「暗記・文法・和訳」をしないこと

  • 小学1-2年生:1年
  • 小学3-4年生:6〜9ヶ月
  • 小学5-6年生:3〜6ヶ月

英語塾ABCの学習法で受験・英検・留学・仕事でも困らない一生モノの英語を身につけた子どもたちの記事を公開中です。

ぜひご覧ください。

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