英検3級 リーディング・大問1「短文の語句空所補充」はこうやって解く!合格する解き方と時間配分、おすすめ教材

【 英検3級 2024年度リニューアル】
・筆記問題の試験時間が5分延長(50分→65分)
・リーディング問題は「変更なし」
・ライティング問題が増える(1題→2題)
・リスニング問題は「変更なし」
・スピーキング問題は「変更なし」

この記事は 英検3級合格 を目指す小中高生にリーディング・大問1の問題内容、合格する解き方、理想の時間配分、おすすめ教材などスコアアップに必要なことを余すことなく伝える。


みんなの英検合格をおせっかいにも応援する

英検3級 大問1の問題内容

英検3級 リーディング・大問1は「短文の語句空所補充」問題。

みんなが大キライな文法・語いを試す問題で、文章中の( )にふさわしい語句を4つの選択肢の中から1つ選ぶ。

1つの文章は17語くらいの短文で、問題数は全部で15問。

英文の内容は、家庭や学校を舞台に趣味や旅行など、小・中・高生の日常によくある出来事を話題として扱っているので、分からない単語があっても想像を大きく働かせればちんぷんかんぷんってことはない。

場面・状況

家庭、学校、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話、アナウンスなど

話題

家族、友達、学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、道案内、自己紹介、休日の予定、近況報告、海外の文化、人物紹介、歴史など

さて、大問1の対策を始める前に大事なことを伝える。

英語は日本語と同じでコミュニケーションのツール「言語」です。

日本人が日本語で会話する時、知らない単語が出てきても何となくこう言うことかな? って想像で会話を続けるよね。

英語も日本語と同じように、知らない単語が出てきてもいちいち動ようせず、想像力でカバーできるようになってほしい。

すべての文法を知らなくても、すべての単語の意味を知らなくても、想像力を働かせれば意味は分かるんだから!

合格する解き方①

さて、大問1をどうやって解いてますか?と子どもたちに問うと・・・そんなもん、フツーに解くだけやろ?

って、みんな解き方について深く考えていない。

だけどね、長く英語塾をやってると解き方次第で合格できてたやん!ってケースにまあまあ遭遇する。

解き方・・・そんなことで合格を逃したくないから、英語塾ABCでは入会後に初めて英検を受験する子には「合格する解き方」を指南する。

ABCに入会する前に、英検を何回か受験したことがあるって子でも、解き方を間違ってるからね。

では、意外とみんな間違ってる「英検リーディング大問1の解き方」を、公開するデ〜。

一つ目のステップはとにかく英文を読むんだけど、そこに大事なポイントが潜んでいる。

英検3級リーディング大問1「合格する解き方①」

"赤枠内の文をぜ〜んぶ読む"って当たり前のことなんだけど・・・

文章を全部読まない小・中・高生がなんと多いことか!

( )が出てくると皆、すぐに選択肢に目をやり、答えを探し出す。

時間を節約しようとしてるからなのか、なぜか文を全部読まないんだけど、逆に時間と労力をムダ遣いするからやらないでチョーダイ。

文の途中に( )が出てきてもその後に文章が続いてるなら、最後まで読み切ること。

なぜなら( )のその先、そこにヒントがあるから。

正確には( )の前と後にそれぞれヒントがあるんだけども・・・

文をぜんぶ読んだら自然と答えは見えてくるし、途中までしか読まなけりゃ、そりゃ答えは見えてこない。

もう一つ。

( )まで読んで、すぐに選択肢から答えを探そうとすると、すぐに答えが見つかればいいけど、見つからなかった時どうする?

( )の先を読み進めてみるよね?で、文の最後に来たとき、答えはどれかな〜って選択肢を見るよね。

でもその時、( )の前の内容を忘れてませんか?

忘れてるはず!そうすると、文の全体像を掴むためにまた最初から読むことになるんだよね。

時間のム・ダ・です。

文章をぜんぶ読むっていう当たり前のようで当たり前にできてないことをやると、合格率はアップするデ。

blah-blah

文を全部読み切るために、( )を"blah-blah"と言って( )から通り過ぎること。

さあて、文を全部読み切るために意外と大事なことがある。

( )を”blah-blah”と読むこと。

読めない単語も同様に"blah-blah"と読もう。

えっ、読めないまま進んじゃダメでしょ?と思うかもしれないが、正確に読めるまで頑張ってそこに立ち止まるよりも、"blah-blah"と言ってとりあえず全文を読み切ることのほうが大事だ。

( )や読めない単語につまづいて読むのを止めてしまうと、思考も一緒に止まってしまうから、それまで読んできた文の内容を忘れちゃうでしょ。

思考を止めないために、サクッと勇気を持って( )や読めない単語から通り過ぎて、全体の内容を把握することを優先してほしい。

不思議だけど、読めなかった単語も文を全部読み終えると何故か読めたりするものだから、安心して通り過ぎてね。

全文を読むってことがちょー大事ってことなんです。

選択肢を見ない

選択肢を見ない理由は、イメージや思考を止めてしまうから。

大問1-問題内容」で話したように、英語は想像力がものすっごく大事。

でも選択肢を見ると、どうしても想像力が広がっていかないから、ステップ③が終わるまで選択肢を見てはいけない。

このステップ①では、サクッと英文を読むことに集中するんだよ。

合格する解き方②

2つ目のステップは内容を把握することなんだけど、「和訳しない」というのがポイント。

ステップ1、ステップ2、ステップ3を同時にできるようになると時間短縮!

英検3級リーディング大問1「合格する解き方②」

"内容をイメージする"ってのは、上の絵のような場面・状況を想像するってこと。

英語の内容を理解するには、和訳しないといけないと思い込んでる子が多いけど、和訳しなくても理解できるんだよね。

海外ドラマや海外の映画を字幕なしで見てても、なんとなく意味が分かるでしょ?

表情とか、風景、色、匂い、懐かしさ、状況、音響、色んなことをまるっと映像で見て、直感的に笑ったり、驚いたり、悲しんだりできるんだよね。

文字も、映像化してあげれば和訳しなくても理解できる。

そう文字を映像化すること、それがイメージ(想像)するってこと。

この時、情報は多ければ多いほど理解しやすい。

だからキャスティングも大事だ。

例えば「A」と「B」が「A」と「B」のまま話してる場面をイメージするんじゃなくて、「A」はボク(自分)で、「B」はボクのお父さんと言うふうに「A」と「B」にそれぞれ具体的な役者を勝手に割り当てるの。

「A」と「B」の関係性なんて文章中に情報はないから、間違ってて全然いいの。

間違っててもいいからとりあえず「A」と「B」に具体的にキャスティングすることで、想像が広がって映像がくっきり浮かんでくるから。

「A」がボク(自分)だと仮定すると、仕事ばかりして一緒に遊んでくれない「B」のお父さんに、小学生だった頃のボクが、不満たらたらな表情で "You work too much"と言ってる映像が浮かぶ。

この仕事が終わったら会社を休んで家族旅行に行こうと計画を立てているお父さん「B」が、家に仕事を持ち帰って早く終わらせようと頑張りながら "I know. I'll take a vacation soon." と言ってる映像が浮かぶ。

もう一度言うけど、イメージは間違ってていい。

自分がそう思ったなら、たとえそれが間違いだったとしても、そんなの全く気にしないでいい。

間違いを恐れず、勝手にキャスティングして、勝手に想像を広げて、とにかく一つでも多くの情報を入れてイメージすることが大事です。

なぜ、それほどイメージにこだわるのか?なぜ和訳しないのか?それは、

時間が足りなくなるから

英語を日本語に訳す訳だから、訳してる分、時間がかかるよね?

英語を日本語に訳すわけだから、訳す時間が余計にかかって、後の長文読解やライティングの時間を圧迫する。

そして、時間があれば解けた問題も時間がなくてスコアを落としてしまうなんてことが起きるんです。

上の級に行けば行くほど、それがはっきりと現れてくる。

今から日本語に訳すクセを無くしておかないと英検準2級、2級、準1級と上を目指しにくくなるってことだよ。

大学入学共通テストも高得点を取りたいなら、日本語に訳してる時間はない。今すぐ、和訳するクセを無くすことをオススメする。

脳が疲れるから

英語を日本語に訳すと、当然だけど脳にストレスがかかって疲労する。

本来リスニングが得意なんだけど、長文が得意なんだけど、スコアが取れなかった・・・という経験はないですか?

その理由の一つに「疲れ」があります。

疲れ・・・そんなの理由じゃないと思うかもしれないけど、立派な理由です。

疲れには、大量の英語に読み・聞き続けることの疲れ、集中することの疲れもあるけど、ここで問題になるのは日本語に訳すことの疲れ。

「訳す」と言う作業をいくつもいくつも積み重ねることで、脳が悲鳴を上げるんです。

英検は多くの子がリーディング→ライティング→リスニングの順で解いていく。

リスニングを解くころには随分と脳が疲れているから、リスニングが得意な子でも本来の力を発揮することが難しいんだよね。

脳と言う見えない場所で起きてることなのでなかなか気づかないし、そもそも「疲れ」に対して対策をする人は少ないんだけど、脳の負担を減らすってことはとっても大事なことです。

想像が広がらないから

一言一句訳そうとする真面目さが、仇になる・・・

「訳す」と言う行為をすると何故か、一言一句を訳さないと内容が分からないと言うワナにハマってしまう。

文法が分からなくて訳せないとか、単語の意味が分からなくて訳せないとか、訳せない部分があるとその英文すべてが分からない、と言う絶望に陥ってしまうんです。

でもね、例え半分くらい意味の分からないところがあったとしても、人間には「想像」と言う素晴らしい能力があるんだよ。

想像を働かせれば意外と分かるんだよ。問題は解けるんだよ。

分かりにくくなるから

言葉よりイメージの方が分かりやすいんです・・・

説明が難しいんだけど・・・うまく伝えきれないと思うけど・・・

日本語に訳すと意味が分かりにくくなることがあるんですよ。

英語と日本語の語順の違いが原因なんだけど・・・長い文章になればなるほど文の構成が複雑になるから、あれってなりやすい。

この単語はどれをサポートしてるの?とか、このカンマは何?とか、日本語にすると何か変だなーとか、混乱の渦にハマってしまうんです。

うー、これ以上うまく説明できましぇん・・・(泣)

合格する解き方③

3つ目のステップは8割の子がやってないんだけど、やると確実に合格率がアップするデ〜。

ステップ1、ステップ2、ステップ3を同時にできるようになると時間短縮!

英検3級リーディング大問1「合格する解き方③」

"キーワードをヒントに( )を想像"してみる・・・それ、いる?

残念だけど、いる。

ほとんどの子がやらないけど、いる。

だってこれをやると、瞬間的に答えが見つかるモン。

こう言ったらフツーこう返事するよねとか、この話の流れは当然こうなるよねとか、ある程度話の流れを想定しておくことが大事。

この時、間違った想定をしても全く問題ない。

間違った想定をすることを恐れるよりも、何も想定しないことを恐れてくれ!

そして慣れてくると、ステップ①〜③はほぼ同時にできるようになる。

「英文を読みながらイメージして、( )を想像する」ここまでを1問15秒以内でやる。

そして、ステップ④と⑤を15秒以内でやる。

それで時間配分は完璧だ!(詳しくは「英検3級 大問1-理想の時間配分」で)

合格する解き方④

4つ目のステップは、単純だけど「読む」ってところがポイントだぞ。

英検3級リーディング大問1「合格する解き方④」

このステップで初めて選択肢を読む。

選択肢を見るんじゃなくて"読む"んだけど、この時ステップ②で作ったイメージとステップ③で想像したものを脳に残したまま、選択肢を読んでいくことが大事。

こういう場面・状況だったよね、多分こんな言葉が入るよねってイメージしながら選択肢を読む。

読めない単語はスルーしてオッケー!

合格する解き方⑤

5つ目のステップで、いよいよ完結。

英検3級リーディング大問1「合格する解き方⑤」

"ステップ③で想像したものと近い語句を選択肢から選ぶ"

ステップ③で想像したものと同じまたは近い語句が選択肢にあれば、それを選ぶ。

もし近い語句がない、単語が分からない、そもそも想像できてない、そんな時は2つ方法がある。

消去法で消す

これは絶対に違うなと言う選択肢をさっさと「消す」

みんな大体2つは消去法で消すことができるよね?で、残り2つで迷うよね?

そしたら、残った2つを( )に入れて、英文をそれぞれ読んでみる。

で、聞いたことあるとか、違和感がない方をエイヤー!って直感で選ぶ。

文法がどうの、意味がどうのといろいろ難しいことを考えるんじゃなくて、自分の直感を信じてほしい。

肌、目、耳、口、体で感じるもの、それが直感です!

直感ゼロ、手がかりゼロの時は、鉛筆ころがしてでもエイヤー!で選ぶ。

ぜぇ〜ったい、時間をかけてはいけない。

残った2つをこっちかなー、あっちかなーって時間をかけて考えたところで、分からんものはどんだけ時間をかけても絶対に分かりません!

だったら、他の確実に点数が取れる問題に時間をかけることが賢い解き方です。

1つずつ試す

( )に選択肢を1つずつ入れて、試す

消去法で1つも消せない・・・そんな時も頼るのは直感です。

( )に選択肢を1つずつ入れて、聞いたことあるとか、違和感がないものをエイヤーで選ぶ。

どれも聞いたことあるし、違和感ない、どれでもあり得る、そんな時はもちろんエイヤー!です。

とにかく10秒かかっても答えを出せないものは、10分かかっても神のお告げは降りてきません。

だから、直感でエイヤーで決める!

英検3級 大問1-理想の時間配分

大問1の理想の時間配分は

15問8分(1問30秒)

です

1問30秒と聞いて、えっ、そんなんムリ〜!と思うかもしれないけど、意外とできるものだよ。

英文を読むのに1問「 15秒」、答えを出すのに「15秒」、計30秒あれば1つの問題を解くことができる。

いやいやいや、と言う声が聞こえるのでもう少し説明しよう。

2023年度 第3回の英検リーディング・大問1の語数を数えた。

(1) 25(2) 15(3) 13(4) 15(5) 11
(6) 16(7) 18(8) 21(9) 13(10) 19
(11) 15(12) 25(13) 14(14) 14(15) 16

最も語数が少ない(5)の英文を、ストップウォッチで計りながら読んでみよう。

(5) 11語

A: Did someone just( )on the door?

B: I'll go and check.

2023年度 第3回検定一次試験(3級)

どう?4〜6秒で読めたでしょ?

これね、内容をイメージしながらゆっくり読んでも8〜9秒もあれば読める。

じゃ、最も語数が多い(1)の英文を、同じようにストップウォッチで計りながら読んでみよう。

(1) 25語

A: How was your fishing trip last weekend, Ann?

B: Well, I didn't catch any fish. But I learned a lot, so it was an intersting ( ).

2023年度 第3回検定一次試験(3級)

どう?8〜10秒でいけたんじゃない?

これも、内容をイメージしながらゆっくり読んだとして、11〜13秒もあれば読める。

これが、英文を読むのに「1問15秒」もあれば十分だと言うことの証明だ。

それでも「いいえ、15秒では読めません」と言う子は、単純に15秒で読めるようになるトレーニングが必要だ・・・

英語塾ABCでは「英検・単語の覚え方」という記事で紹介した音読トレーニングで、英検リーディング大問1を「1問15秒以内」で読む力を鍛えている。

気になった子は、下のボタンを押してみて!

次に、答えを出すのに「1問15秒」で足りることを証明しよう。

さっき使った(5)の問題で確かめてみる。

(5)

A: Did someone just( )on the door?

B: I'll go and check.

1 knock  2 tell  3 feel  4 drop

2023年度 第3回検定一次試験(3級)

選択肢「1 knock  2 tell  3 feel  4 drop」を読むのに何秒かかる?

「5秒」もあれば読めてしまうよね?

4つの選択肢を読み終わった後に考える時間が必要だとして、答えを出すのに「10秒」もかからないでしょ?

ね、答えを出すのに「15秒」あれば十分と言うわけです。

もう一題(1)でも確かめてみようか?

(1)

A: How was your fishing trip last weekend, Ann?

B: Well, I didn't catch any fish. But I learned a lot, so it was an intersting ( ).

1 experience  2 sound  3 fact  4 fashion

2023年度 第3回検定一次試験(3級)

選択肢「1 experience  2 sound  3 fact  4 fashion」を読んで答えを出すのに何秒かかる?

「15秒」あれば答えは出せるでしょ?

もし「15秒」で答えを出せなかったとしたらそれは、やってはいけないことをやってるからだ。

合格した子がみんなやってる「合格する解き方」をもう一度チェックして。

英検3級 オススメの教材

英検合格のためのオススメ教材は、英語本、単語帳、過去問の3つです。

英語本

英語を理解するには文法・単語と同じくらい想像力が大事で、その想像力を鍛えるのに英語塾ABCでは英語の本を活用している。英検3級を目指す子は、"Frog and Toad Are Friends" や "Magic Tree House"を読んでいます。

単語帳

級ごとに頻出の単熟語が収録されているので、効率よく学習できるよ(音声付き)

過去問

問題の傾向に慣れておくと本番で実力を発揮しやすいよ

英語塾 ABCの学習法で受験・英検・留学・仕事でも困らない一生モノの英語を身につけた子どもたちの記事を公開中です。

ぜひご覧ください。

英検2級
英語経験ゼロ・小学生がたった1年半で英検2級合格!

英語経験ゼロの小学生が、1年半で英検2級一次試験に合格しました(2024.02.05)

記事を読む
英検2級
英語経験ゼロ・小学生がたった1年半で英検2級合格!

英語経験ゼロの小学生が、1年半で英検2級一次試験に合格しました(2024.02.05)

記事を読む

小学生が英検2級・準1級に合格する!ABCの体験レッスンへ