関西学院初等部の英語教育について徹底調査しました。

関西学院初等部の英語教育

関西学院初等部は、小中高一貫教育であること、関西学院大学に内部進学できることから関西でも人気の私立小学校です。(2022年度実績では、初等部から中学部へ90%、中学部から高等部へは94%、高等部から関西学院大学には95%が進学しています)

関関同立と呼ばれる関西ブランドの一つ、関西学院大学に内部進学できることが関西学院初等部に入学する最大のメリットです。

ただし、この特権は絶対ではないと言うことを知っておかなければいけない。こんなこと当たり前だし、分かってること。だけど、わが子のこととなると真剣になり過ぎて、つい忘れてしまうんです。

ホームページに書いてあること、在校生や卒業生そして学校説明会で聞いたことは全て、絶対ではないと認識してください。例えば、「6年生は1週間の海外研修旅行があります」と学校説明会で聞いたにも関わらず、実際に入学すると「ホームステイ先を確保できず中止になりました」なんて話は、よくあります。

例え、信頼性の高いリソースから入手した情報であっても、情報に100%はありません。信じ過ぎないことが情報収集の上で重要なことです。

それでは、関西学院初等部の英語教育についてリサーチした情報を紹介します。その後で、関西学院初等部の授業で身につく英語力や、英語塾ABCの関学生＜生データ＞など独自の情報をお届けします。

関西学院初等部の教育方針

関西学院初等部は教育方針の1つに「Global(国際理解)」を掲げ、英語教育に力を入れています。

英語授業の開始学年と時数

関西学院初等部では1年生から英語の授業が始まります。授業時数も文部科学省が定めた学習指導要領(210時間)をはるかに上回る756時間となっています。

学年	関西学院初等部	文科省基準
1 年生	90	0
2 年生	90	0
3 年生	144	35
4 年生	144	35
5 年生	144	70
6 年生	144	70
計	756 時間	210 時間

(参照: 関西学院初等部「カリキュラム・時間割」)

英語授業の特徴

関西学院初等部は、ティーム・ティーチング(少人数授業)の導入やICTの活用で、学年に応じた英語4技能を指導。また交流学習、バンクーバー修学旅行、年1回の英検受験で英語への動機づけを行なっています。

1・2年生は月曜日から金曜日の毎日20分、3年生以上は週3回45分、週2回20分英語を学習します。英語専科教員・ネイティブスピーカー教員によるティーム・ティーチング授業や少人数授業を実施し、4技能を学年に応じて指導します。低学年は語彙やフォニックスの指導等、音声言語が中心です。中学年から短い文を読んだり書いたりする学習も進め、会話練習等、話すことや聞くことを強化、高学年では、与えられた文を少し変化させたり、いくつかの文を組み合わせたりして、自分で短い文章を書く活動も行います。

関西学院初等部公式HP: 教育理念

ティーム・ティーチング(少人数授業)

日本人教員とネイティブ教員がクラスを半分に分け、少人数での学習を常時行っています。一人一人の英語力を見極め、学んだことがしっかりと定着するような指導の時間をとっています。

ICT×英語

全国で初めて、小学校の授業でスタディサプリENGLISHを導入。帰国子女もいる児童の英語力には幅があり、スタティサプリENGLISHを活用することで、「個に対応」した英語学習環境を整える取り組みをしています。

参考記事

• ICT教材でレベルの異なる個別の英語学習に対応。児童自身も英語力の向上を実感

留学生との交流学習

毎年4年生が関西学院大学の留学生と交流を行います。アジア・ヨーロッパ・アフリカ・北南米など、さまざまな国から訪れる留学生と、ランチタイムやフリータイムを共に過ごし、日本との文化・環境の違いや考え方の違いを学んでいます。

バンクーバー修学旅行

多様な文化と大自然の魅力あふれるバンクーバーで、６年間で学んできた英語力を発揮する７日間。ブリティッシュ・コロンビア大学寮２泊とホームステイ３泊。ホストファミリー、姉妹校Hollyburn Elementary Schoolの児童とさまざまな交流の機会があります。日常生活と大きく異なる環境の中で、相手の思いを理解し、英語で自分の思いを伝えることの難しさ・大切さを学びます。

年1回の英検受験

毎年１回準会場として英検を実施しています。１～４年生は希望者だけ、５・６年生は全員が学校で英検を受験することができます。目指す級は自ら選ぶことができるようです。

英語の重要性を認識し、毎年1回本校を準会場として英検を実施しています。5・6年生は全員、1～4年生は希望者が受験し、各自目標の級を選んで挑戦しています。2級を受験する児童もおり、互いに励まし合いながら英語力を向上させています。

内部進学の条件

関西学院初等部の入学理由の一つ、関西学院中学・高等部、そして関西学院大学へ内部進学できること。

だけど、内部進学は無条件ではありません。関西学院高等部から関西学院大学への内部進学には「英検2級合格」が条件です。そしてこの条件をクリアするために、英検対策塾に通う生徒は少なくないようです。

授業で身につく英語力は？

お子さまが英語「未経験」の場合

小学生と言う言語習得の黄金期に、学校で月曜日から金曜日まで毎日20分も英語に触れる時間を作ってくれるのは、とても有難いです。そして、英語を聞く・読む上で大切なフォニックスの指導や音声言語中心の授業を行なっていることも魅力的です。がんばったら、初等部卒業までに英検3級合格が期待できそうな授業内容です。

がんばったら・・・と言うのがクセ者ですね(泣)。どの学校に通っていても、どんな英語塾・英会話スクールに通っていても、英語未経験の子が家庭での学習時間なしに、初等部卒業までに英検3級合格は難しいです。よく言われることですが、英語は言語なので毎日の積み重ねがとにかく重要なんです。

初等部卒業までに英検3級合格を目指すなら、学校の授業だけに頼らず家庭学習が必要です。毎日30分以上の家庭学習が継続できれば、初等部卒業までに英検準2級や2級合格も可能です。

もし家庭学習が難しければ、学習時間の確保のため英語塾などに通うことをオススメします。英会話教室では聞く・話す力を鍛えることができますが、読む・書く力がどうしても弱いので、英検受験を考えると4技能をバランス良く鍛えることができる英語塾がオススメです。

お子さまが英語「経験者」の場合

お子さまが英語「経験者」の場合は、ネイティブ教員とのティーム・ティーチングとは言え、学校の授業だけでは物足りなさを感じるようです。

内部進学の条件「英検2級合格」を見据えると、家庭学習や英語塾など早めに英検対策を始めて、初等部のうちに英検2級合格しておくと、中学に入ってからがずいぶん楽なんです。

中学部に進むと、定期テストの対策に時間が取られます。部活動で家庭学習時間が足りません。親の言うことを聞いてくれなくなります。

の思い通りに物事が進まなくなってしまいます。

初等部の授業でカバーできるのは英検3級程度で、がんばって準2級くらいまでです。でも、小学生が英検2級に合格するのはそれほど難しくはないんです。

いつから英語塾に通う？

関西学院初等部(riko,daimon,maho,sayuri,saki/jin)6、関西学院中学部(maho,sayuri,saki,serina,akihiro,koki)6、千里国際中等部(keiko,rin,keigo)3、関西学院高等部(kosuke,yuta)2、千里国際高等部(rino,daimon)2

ABCの在籍比率を公開すると、関西学院初等部32%、関西学院中学部32%、千里国際中等部16%、関西学院高等部10%、千里国際高等部10%となっています。

入試イベントや口コミで情報収集

関西学院初等部の英語教育に興味を持ったら学校説明会や授業見学会など、入試イベントに参加してください。もし近所に関西学院初等部に通っている子がいれば、生の声を聞くことも忘れないで。ネットで口コミを見たりするのも良いです。

ただ、情報は多すぎると取捨選択が難しくなるので、収集し過ぎないように注意してください。

そして、情報は絶対ではないと言うことを認識し、代替案を用意しておくと心の平安を保つことができてグッドです。

例えば、英語の授業で「スタサプ」を使ってるから関西学院初等部の入学を決めたとします。でも、学校はいつでも「スタサプ」を中止することができます。そうなった時・・・

代替案を用意して入学した場合、スタサプ中止で残念だけど、こうなることは想定の範囲内な訳だから、さっさと代替案に乗り換える行動を起こすことができます。でも代替案を用意してなければ、ぷんぷんオコオコ！こんな学校に入学するんじゃなかった！と恨み節を吐きつづけることになりそう。

例え、情報源が学校だったとしても100%信じてしまうと後々振り回されるから、ほどほどに。そして代替案を常に持っておきましょう！

口コミサイト

ネット上の口コミは数も少ないし信頼性にも欠けますが、それでも学校や塾だけの情報に頼っているとバランスが悪いので、ザッと目を通した方がいいとアタシは思います。と、言うわけで関西学院初等部の口コミが掲載されているサイトを3つ紹介します。

• みんなの小学校情報(全国小学校選びNO.1口コミサイト)
• インターエデュ(受験と教育の情報サイト)
• Yahoo!知恵袋

英語塾ABCの関学生＜生データ＞

関西学院高等部のお子さまが関西学院大学に内部進学する際、「英検2級合格」が進学条件の一つになっています。そのため、英語塾ABC開校当初から関西学院初等部、中学部、高等部のお子さまが通ってくれています。

英検2級は関学生に限らず、いきなり受験して簡単に合格できる試験ではないので、合格のためには段階的な英検受験が必要です。初等部3-4年生で英検3級合格、5-6年生で英検準2級合格、中学部卒業までに英検2級合格、というのが理想です。中学卒業までに英検2級に合格していると、高校で英検準1級を目指すことができるからです。

で、いよいよ英語塾ABCの関学生・進学実績の紹介です。

関西学院大学3名、国立大2名、私立大2名、私立医大1名で、その内訳は次の通りです。データとしては少ないですが、学校選びの参考になればと思い、公開します。

1. 関西学院初等部(3)→中学部・高等部(3)→国立大(2)、私立医大(1)
2. 公立小(2)/ 私立小(1)→関西学院中学・高等部(3)→関西学院大学国際学部(1)、経済学部(1)、商学部(1)
3. 公立小(2)→千里国際中等部・高等部(2)→慶應(1)、早稲田(1)
4. 関西学院初等部(1)→千里国際中等部・高等部(1)→現在、海外大または慶應を目指しています

▼国立大に進学した2名は・・・

それぞれ中3で英検1級取得、高1で英検準1級取得と、早期に英検ハイグレードを取得していたことが特徴で、中1の頃には国立大へ進学すると明言していました。

▼私立医大に進学した1名は・・・

小学生の頃から医学部を目標にしていて、英検よりは受験英語に力を入れていました。

▼慶應、早稲田に進学した2名は・・・

高3で英検準1級を取得後、TOEFL iBTのスコアアップも努めました。

▼関西学院大学に内部進学した3名は・・・

高2・英検準1級取得で一番人気の国際学部に、中3・英検2級取得で経済学部に、高2・英検2級取得で商学部に合格しました。

国際学部に進学した子は、実は中1・英検4級不合格でABCに入会。入会後も英検準2級合格までとても時間がかかりました。本人は、合格と言う目に見える形での成長が進まず悶々とする日々だったと思います(笑)。それでも諦めず英検準2級合格を勝ち取り、その後の成長は著しく、あっという間に英検2級、準1級とトントン拍子で合格。関学で一番人気・国際学部への進学を手に入れました。

経済学部に進学した子は、すでに英検準2級を取得していて、野球部に所属。大学でも野球を続けるとのことで、英検2級合格までのお手伝いでした。ポテンシャルが高く、1年弱で英検2級に合格しました。

商学部に進学した子も、すでに英検準2級を取得していて、バレーボール部に所属。大学ではバレーボールはしないとのことで、英検準1級合格までを目指しましたが合格には届かず、英検2級合格で商学部へ進学しました。

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