大学入試で英検を活用するなら、CSEスコアの理解が不可欠です。

この記事では、英検CSEスコアの仕組みや大学入試における重要性を徹底解説します。

CSEスコアを知ると、効率的なスコアアップを目指すことができ、大学入試を有利に進めることができます。

この記事は「英語塾ABC」が書いています。英語塾ABCは、小中高生の英検対策、受験対策そして、留学準備を行う英語専門の塾です。目、耳、口、脳を動かし、学校とは違うアプローチで英語の筋肉を鍛えます。音読を中心とした個別スタイルのトレーニングをサポートするのは、高い英語力と高い教養を持つ阪大・京大・神大の留学生たち。

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\英語経験ゼロの小学生が1年半で英検2級合格/

英検の基礎知識

英検は、国内最大級の英語資格試験で、未就学児から大人まで幅広い年齢層が受験しています。

正式名称を実用英語技能検定と言い、公益財団法人 日本英語検定協会が主催、文部科学省が後援する安全と信頼の試験です。

国内最大級

未就学児から
社会人まで

文部科学省後援

私たちの英語塾には、子どものモチベーションアップのためと言って、親子が一緒に受験するご家庭もあります。

同じ級を受験するご家庭もあれば、お父さんやお母さんが準1級を受験して、子どもが準2級を受験するご家庭もあります。

英検取得の目的

英語力を測る

高校・大学入試

海外留学

英検取得の目的で一番多いのは、中学や高校、大学入試で英検を利用したいからではないでしょうか?

私たちの英語塾も、入塾目的の8割が英検取得で、その理由は入試での英検利用または、受験で英語を一番得意科目にすることです。

でもね、英検合格を積み重ねていくうちに、目的と理由はどんどん変わっていきます。

準2級合格までは、なんとなく英語力の伸長度を測ったり、高校や大学入試での英検2級利用や共通テストの英語で高得点を取るために英検を受験していますが、英検2級に合格すると、次第に海外留学を意識し始めるんです。

これまで一度も、留学したいなんて言わなかった子でさえも、マレーシアの小学校に転校したい!とか、インドの高校に転校したい!とか、ハワイの大学に進学したい!とか、言うんです。

最初は親から言われてイヤイヤ英検を受験してるんだけど、合格を重ねていくうちに自然と自信が育ち、英語を使って何かをしたいと言う意識が芽生えるようです。

中には急に言い出す子もいて、出願準備が1ヶ月とか2ヶ月くらいでバタバタと海外に旅立った子もいます・・・

このように、英検は受験を有利にしてくれる以上に、英検をきっかけに子どもたちの将来がグローバルになること、これが魅力なんです。

学びも職場も、言葉を理由に諦めなくていい、選択肢の幅がグーンと広がる、場所や時間に縛られない自由度が高い、そんな将来になるんです。

10年以上、英語塾のスタッフとして子どもたちの英語教育に携わってきましたが、子どもたちの将来がこれほどまで豊かになるきっかけをくれる英検は、受験しないともったいない!そう、言い切れます。

英検の級と目安

英検は現在、1級を最高位に、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7つの級があります。

4級と5級はリーディングとリスニングの2技能、3級以上はリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能を測定します。

試験問題は日常生活からアカデミック、社会やビジネスで求められる題材をテーマに出題されます。

ところが、英検はこのたび31年ぶりに新たな級を導入すると発表しました。

新たな級とは準2級プラス*と呼ばれ、準2級と2級の間に設置されます。

以前より準2級と2級の間には高いカベがあると言われており、そのギャップを埋めるための措置です。

英検公式サイトに下記グラフが掲載されていたので紹介します。

英検準2級までは各級の合格に1年もあれば合格できていたのに、準2級から2級合格までは1年以上かかっているでしょ。

これまでこの事実は公開されていなかったので、なかなか合格できないのは努力不足のせいだと言って、学習量を増やしてみたり、塾を変えてみたり、それが理由で親子関係がギクシャクになったり、悩んだご家庭も少なくないはず。

私たちの英語塾にも、英検・英語ギライになってしまった子どもと一緒に、最後の望みをかけてノックしましたと言うパパ・ママが多く訪れていました。

しかし、2025年度より実施予定の準2級プラスは、準2級と2級の大きなギャップを埋めてくれるはずなので、子どもたちのモチベーションアップが大いに期待できます。

もちろん、高校や大学入試での活用にも期待が高まり、熱い注目を集めています。

英検各級の目安

レベル目安測定技能
1級大学上級 程度R, L, W, S
準1級大学中級 程度R, L, W, S
2級高校卒業 程度R, L, W, S
準2級
プラス
現在、不明
(2025年度より実施予定)
R, L, W, S
準2級高校中級 程度R, L, W, S
3級中学卒業 程度R, L, W, S
4級中学中級 程度R, L
5級中学初級 程度R, L
参照:英検公式サイト「各級の合格基準スコア」

英検と英検S-CBTについて

現在、英検はペーパーテストの試験とコンピューターテストの試験の2種類が実施されています。

この2つの英検を区別したい時、ペーパーテストを「従来型の英検」、コンピューターテストを「英検S-CBT」などのように言います。

従来型の英検

試験方式: ペーパーテスト

  • 紙の問題冊子を見ながらマークシートの解答用紙およびライティングの解答用紙に記述。
  • 一次試験と二次試験の2回に分けて受験し、一次試験に合格すると二次試験を受験できる。

実施級: 1級から5級までの全級

試験日: 年に3回

英検S-CBT

試験方式: コンピューターテスト

  • コンピューター画面に表示される問題を見ながらマウスクリックで解答。ライティングは解答用紙に記述するかキーボードを使ってタイピングするか、いずれかを選択できる。
  • 一次試験と二次試験を1日で一気に受験できる。

実施級: 準1級、2級、準2級、3級のみ

試験日: 原則、毎週土日

従来型の英検も英検S-CBTも、どちらも高校や大学入試で利用できるため、今後もますます英検受験は盛んになるでしょう。

そこで、皆さんの一大関心事である合否判定について、次の章で説明します。

合否判定の仕組み

英検は、各試験ごとの全答案採点後に、統計的手法(Item Response Theory*)を用いてスコアを算出します。

このスコアを英検CSEスコアと言い、各級に定められた合格点にCSEスコアが到達すれば、合格となります。

* Item Response Theoryとはテストにおける受験者の応答パターンを用いて、形式や難易度が異なるテストの結果を比較するための理論です。

合格点は、一次試験と二次試験のそれぞれに定められています。

例えば、英検準1級の合格点は、一次試験が1792点、二次試験が512点です。

一次試験は3技能(リーディング、リスニング、ライティング)の合計が1792点に到達すると合格です。

二次試験はスピーキング1技能だけで512点に到達すると合格です。

そして、一次試験と二次試験の両方に合格して初めて、英検準1級に合格したと認められます。

英検各級の合格点

英検CSEスコア

一次試験
(満点)
二次試験
(満点)
1級2028点
(2550)
602点
(850)
準1級1792点
(2250)
512点
(750)
2級1520点
(1950)
460点
(650)
準2級
プラス
1402点
(1875)
427点
(625)
準2級1322点
(1800)
406点
(600)
3級1103点
(1650)
353点
(550)
4級622点
(1000)
5級419点
(850)
参照:英検公式サイト「各級の合格基準スコア」

英検の成績表には、合格・不合格の他に、各技能のCSEスコアと4技能トータルスコアがそれぞれ記載されています。

近年、この英検CSEスコアが大学入試の出願資格や得点換算の条件としてよく使われるようになりました。

次の章では、この記事で最も重要な英検CSEスコアについて解説します。

英検CSEスコアと合否判定の仕組み

英検CSEスコア(Common Scale for English)は、英検5級から1級まで全級に共通するスコアシステムで、受験者の英語力を客観的に測るものさしとして使われています。

どの級を受けても統一された基準で英語力が評価されるので、どのくらいスコアアップしたか、そうでないかの伸長度を測ることができます。

また、国際基準規格であるCEFRに対応し、他の英語資格とも比較できることから、大学入試での利用の幅がどんどん広がっています。

CSEスコアの仕組み

英検CSEスコアは、問題数に関係なく、各技能に均等に配分されます。

例えば、英検準1級は各技能750点を満点として、スコアを配分しています。

問題数は、リーディング31問、リスニング29問、ライティング2問、スピーキング5問ですが、各技能に配分される英検CSEスコアはそれぞれ750点です。

約30問出題されるリーディングやリスニングと、たった2問しか出題されないライティングのCSEスコアが、同じ750点なんです。

ライティング1問あたりのCSEスコアに与える影響が、どれほど大きいことか!

英検合格のカギを握っているのが、ライティングだと言われる所以です。

技能ごとの満点スコアと問題数

技能ごとの満点スコア(英検CSEスコア)が、級ごとに固定されています。

各技能の満点スコア:600

  • リーディング:29
  • リスニング:30
  • ライティング:2
  • スピーキング:6

英検CSEスコアの算出方法

英検CSEスコアは、独自の統計的手法で算出されるため、受験者が自己採点して正答数からスコアを算出することはできません。

さらに、同じ正答数でも試験ごとに英検CSEスコアは変動します。

2024年度 第1回検定でリスニング12問正解は英検CSEスコアで566点でした。

ところが、次回の検定では同じリスニング12問正解で英検CSEスコアが520点になるかもしれないし、580点になるかもしれないんです。

このようにCSEスコアはとっても厄介ですが、ギリギリ合格スコアや換算表がネットに多く公開されているので、これらを参考にすると何問正解で合格点に達するのか、予想がつきます。

各級のギリギリ合格スコアや換算表は、下のボタンからチェックしてください。

英検2級Aも入試で重要な指標

大学入試の出願資格や得点換算で「英検2級A」の表記を見たことありませんか?

英検2級を受験し、4技能のトータルスコアが英検CSEスコアで2150点に到達すると、英検2級Aに認定されます。

英検2級Aもまた、出願資格や得点換算で利用されるので、理解しておこう!

英検と他英語試験の対照表

大学入試でのCSEスコア活用例

近年、大学入試の出願資格や得点換算などで、英検CSEスコア2150点以上や2300点以上といった表記を多く見かけるようになりました。

合格・不合格に関係なく、CSEスコアでの評価が活用されることは、受験生にとって大きなメリットです!

2025年度の入試要項から、活用例をいくつか掲載するので、参考にしてね。

早稲田大学

(一般選抜 入学試験要項は未発表)

  • 社会科学部
    • 入試方式:全国自己推薦入試 [2025年度4月入学]
    • 出願資格:実用英語技能検定(CSEスコア) 1950以上
  • 文化構想学部(英語学位プログラム)
    • 入試方式:Global Studies in Japanese Cultures Program(国際日本文化論プログラム)
    • 英語4技能テストの基準点:実用英語技能検定(英検) 2300

上智大学

(一般選抜 入学試験要項は未発表)

  • 経済学部 経営学科、外国語学部 フランス語科・イスパニア語科、総合グローバル学部
    • 入試方式:推薦入学試験(公募制)
    • 外国語検定試験の出願基準:英検2級A (2300)
  • 外国語学部 ドイツ語科・ロシア語科・ポルトガル語科
    • 入試方式:海外就学経験者(帰国生)入学試験
    • 外国語検定試験の出願基準:英検2級A (2150)
  • 文学部 史学科、経済学部 経営学科、外国語学部 フランス語科・イスパニア語科、総合グローバル学部
    • 入試方式:カトリック高等学校対象特別入学試験
    • 外国語検定試験の出願基準:英検2級A (2150)
  • 文学部 英文学科、法学部 国際関係法学科、外国語学部 英語学科
    • 入試方式:カトリック高等学校対象特別入学試験
    • 外国語検定試験の出願基準:1級もしくは準1級かつCSEスコア 2450点以上

立命館大学

  • 経営学部「英語重視方式」
    • 入試方式:(総合型選抜)AO選抜入学試験
    • 出願資格:実用英語技能検定(CBT、S-CBT も可) 2級以上かつ CSEスコア2250点以上、または準1級以上

関西大学

  • 法学部【I型】(英語運用能力重視型)
    • 入試方式:総合型選抜 (AO入試)入学試験
    • 英語外部試験の基準:実用英語技能検定準1級以上を受検し、CSEスコア2300点以上(S-CBT、S-Interviewも対象)
  • 政策創造学部
    • 入試方式:総合型選抜 (AO入試)入学試験
    • 英語外部試験の基準:実用英語技能検定準1級以上を受検し、CSEスコア2300点以上(CBT、S-CBT、S-Interviewも対象)
  • 外国語学部
    • 入試方式:総合型選抜 (AO入試)入学試験
    • 英語外部試験の基準:実用英語技能検定2級以上合格かつ CSEスコア2100点以上(また準1級・1級の一次試験を合格したが二次試験には合格できなかった受検結果において、CSEスコア2100点以上取得した場合は出願資格として認めます。本学部では、英検準1級・ 1級の試験を受検することを強く推奨しています。)
  • 法学部、文学部、経済学部、政策創造学部、人間健康学部、社会安全学部
    • 入試方式:一般入試 2教科型(英語外部試験利用方式)
    • 得点加算:実用英語技能検定2級以上を受験(S-CBT、S-Interviewも対象) CSEスコア 2300点以上で30点、2125-2299点で15点、1950-2124点は加点なし(0点)
  • 外国語学部
    • 入試方式:一般入試 2教科型(英語+1教科選択方式)
    • 換算得点:実用英語技能検定準1級以上を受験(S-CBT、S-Interviewも対象) CSEスコア 2630点以上で150点、2540-2629点で135点、2300-2539点で120点

**大学

  • 経営学部「英語重視方式」
    • 入試方式:(総合型選抜)AO選抜入学試験
    • 出願資格:実用英語技能検定(CBT、S-CBT も可) 2級以上かつ CSEスコア2250点以上、または準1級以上

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